農業IoTのデサミス他 有機物減容セラミック製造装置など家畜排せつ物新活用法で提携
<サステナックス社の有機物減容セラミック製造装置(ERCM)>
デザミス株式会社(本社:東京都江東区青海、代表取締役 兼 CEO:清家浩二)は、11月5日、持続可能な畜産経営の実現を目指す取り組みの一環として、社会インフラ及び各種産業に強みを持つ商社である株式会社千代田組(本社:東京都港区西新橋、代表取締役社長:綱﨑一成)と、『有機物減容セラミック製造装置(ERCM)』(以下 ERCM)および『有機物促進酸化分解装置(OHD)』(以下 OHD)の販売元である有限会社サステナックス(本社:神奈川県横浜市西区、代表取締役:髙田直弘)の3社で業務提携を行ったと発表した。
同提携に伴い、家畜排せつ物から新しい資源を生み出すためのERCMおよびOHDを活用した業界初の実証実験を今年度に行う予定だという。
■業務提携の背景
牛の排せつ物は、貴重なバイオマスとして活用されている。代表的な活用方法は農業用の堆肥化だが、堆肥として利活用されるまでには、おが粉などの副資材と混合、撹拌、乾燥と相応の手間がかかり畜産農家の業務過多という大きな問題となっている。また、畜産農家では日々家畜排せつ物が発生する一方で、耕種農家での堆肥利用は春季及び秋季に集中しており、需要からあふれた堆肥化できない排せつ物の新たな活用方法を模索している畜産農家が多く存在している。
こうした状況を踏まえ、畜産農家が抱える問題の解決へ向けて、畜産のデザミスと、ERCM・OHDの運用・保守等を担当する千代田組、販売元のサステナックスの3社で業務提携を行うに至った。
■ERCM・OHDについて
実証実験に用いるERCM(※1)・OHDは、非常に強い酸化力を有するOHラジカルを活用し、あらゆる有機物を酸化分解してセラミック系粉末を製造する、省エネルギー・省資源・低コストを実現した次世代型新技術を用いた装置。ERCM・OHDは、さまざまな有機物の処理に利用できるため、生ごみや廃プラ類の処理など、多様な分野での活用が進んでいる。畜産業界にERCM・OHDを展開することによ李次のようなメリットがある。
排せつ物の減容:投入した排せつ物の体積を1/100~1/500に減容することで、排せつ物の後処理や堆肥化に伴う経営コストを圧縮。
副産物での収益化:減容された有機物はセラミック系粉末となり、リン・カリウム等の副産物を抽出することで畜産農家の収益となる。
環境負荷低減:焼却処理等と比較し、酸化分解の過程で発生するCO2等の温室効果ガス(GHG)は大きく削減されることから、SDGsの達成を支援。
ERCM・OHDによる家畜排せつ物処理が可能になれば、堆肥化と並ぶ排せつ物の有効活用の新たな選択肢となり、地域や経営状況に合わせたサステナブルな畜産経営に貢献が可能になる。
(IR universe rr)
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