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トランプ政権の影響があってもやるべきことは変わらない―令和7年アルミニウム合金協会賀詞交歓会

 日本アルミニウム合金協会は21日都内で「令和7年アルミニウム合金協会賀詞交歓会」を開催した。冒頭挨拶に立った田代裕一会長は、二次合金の需要を支える国内自動車生産について「(経済産業省の統計によると)1月から9月の生産台数は前年同期比9%減」とし、「原料であるアルミスクラップは、発生減と輸出により価格は高止まりし、その調達に苦心する一方、アルミ合金地金販売価格とのスプレッドは取りにくい状況が続いたため、経営的にも非常に厳しい年だったのでは」と昨年を振り返った。また1日から改定したHSコードについては、「削りくず、切粉が、経済産業省の尽力で新たな細分化品目である切削くず、打ち抜きくずに包含される形で追加された。この場を借りて、経産省に御礼を申し上げる」との認識を示した。

 

田代会長

 

 田代会長は、20日に行われたトランプ大統領の演説に触れ「『ドリル、ベイビー、ドリル(掘って掘りまくれ)』、『グリーンニューディールには終止符を打ち、電気自動車の義務化を撤回』という言葉があり、直接的ではないかもしれないが、当業界への影響もあると考えておいたほうが良いかもしれない」と述べた。一方、「(トランプ政権の影響があるにしても)我々のやるべきことは変わらない。アルミの使用拡大とリサイクル推進といった要望は、今後も確実に増えていくだろう」と展望を示した。

 

 来賓として挨拶に立った経済産業省の鍋島学製造産業局・金属課長は、「25年度の国内自動車生産は、昨年のような生産体制の問題は見受けられないということで、需要が回復することを期待したい。データセンターやAI需要の本格化によりアルミ二次合金需要につながっていくことを期待している」との認識を示した。HSコードの改定については「(改定により)アルミ二次合金原料であるスクラップの流通実態をより精緻に把握し、アルミニウムの資源循環の促進につながることを期待している」とした。

 

鍋島課長

 

 開宴の音頭を取った林繁典副会長は、「24年は、合金需要は力が欠け、一方で、川上の原料であるスクラップは、慢性的な発生減、円安を背景にした輸出、展伸材・圧延メーカーの需要増により、年がら年中タイトな状況だった。おそらくスクラップの状況は、今年度も同じような状況が続くか、さらに激化するのかなという風に思っている」と言及した。第2次トランプ政権については「今のところ関税引き上げについての話は出ていないが、同大統領の一丁目一番地は、関税引きなので、業界に対して色々なインパクトが出てくるのかなと思う。」としながらも、「(関税引き上げなどの)大きな谷や壁を今年は(原則前に進む)蛇のように前に進んで行きたい」と巳年である25年の抱負を語った。

 

林副会長

 

(IRuniverse G・Mochizuki)

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