― 物質へ直接エネルギーを供給できるマイクロ波加熱の特徴を活用 ―
コーベックス株式会社とマイクロ波化学株式会社は、2月3日、マイクロ波を用いた真空溶剤蒸留回収装置の開発及びプロト機製作を開始したと発表した。プロト機は2026年4月に完成予定であり、その後は顧客とともに本装置を用いた実証を進め、2027年の販売実機としてのシリーズ化を予定。

今回開発するプロト機イメージ
■背景
コーベックスは、主に化学廃溶剤を対象とした小型蒸留装置を設計・製作・販売している。蒸留装置とは、反応や洗浄に使った溶剤を加熱して蒸発・凝縮し、再生溶剤として回収、再利用するために使われる。そのため、昨今廃棄量削減による環境対応や溶剤コストの削減の必要性から、多種多様な業種から引き合いを受領しているとのこと。一方で、溶剤の用途によっては、従来の加熱機構を有する蒸留装置では処理が難しいケースが多々あり、加熱方法を変更する可能性を模索していたという。
■概要
今回は、伝熱面を介さず内部から直接対象物を加熱できるマイクロ波の特長を活かし、加熱源としてマイクロ波を用いた蒸留装置を開発。マイクロ波を活用することで、より精緻な温度コントロールが可能になり、残渣の発生抑制、エネルギーロスや生産量低下の解消が期待できる。また、従来の外部加熱式の蒸留装置では、処理が困難であった廃液の蒸留回収の実現が見込まれる。
■今後の展開
両社は、2026年4月のプロト機完成・納入に向けて開発・製作を進めている。納入後は、顧客先にてプロト機を用いた検証を実施し、販売実機のシリーズ化に向けた実証試験および仕様検討を行う予定。コーベックスは、実証試験が完了次第、まずは非危険物を対象としたドラム缶式バッチ蒸留再生装置としてラインナップに追加し販売する。また、並行してより安全性を高めた防爆仕様の開発を行い、2027年度には防爆型マイクロ波式蒸留再生装置の販売を開始する予定。
(IR universe rr)