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ニッケル価格が2年7か月ぶり安値 1-9月の生産2.6倍で供給過剰懸念 INSGデータ

 ニッケル価格が下げ止まらない。ロンドン金属取引所のニッケル価格は11月23日に現物価格が1万6280ドル/tonと、2021年4月以来およそ2年7か月ぶりの安値を付けた。2023年に入ってからの下落率は46%に達する。インドネシアなどからの供給が増え続ける一方で電気自動車(EV向け電池の)需要は失速気味で、供給過剰懸念が強まっている。

 

■9月の供給ペース、8月から拡大

 

過去3年間のLMEニッケル価格の推移(US$/ton)

 

 上海先物取引所(SHFE)でのニッケル価格も11月23日に12万7900元/tonと2021年春以来の水準に下げた。上海市場のニッケル在庫は10月に大幅に増えたともと伝わっている。

 

過去3年間のSHFEニッケル価格の推移(RMB/ton)

 

 ロイター通信などの外電によると、ニッケルの国際政府間組織である国際ニッケル研究会(INSG)が11月22日に発表した2023年1-9月の世界のニッケル生産量は15万5000トンで、前年同期の6万600トンの2.6倍に増えた。9月単月では2万3000トンと前年同月に比べ68%増加。供給ペースは8月の1万5300トンからも加速した。

 

 

■インドネシア供給増、中国の迂回貿易の影響も

 供給増の理由は主にインドネシアと中国からの生産増にあるという。インドネシアは世界最大のニッケル産出国で、国を挙げて電気自動車(EV)の垂直生産を目指しニッケル生産の拡大を急ぐ。また、青山集団などの中国企業が米国のインフレ抑制法(IRA)などの影響を回避するためインドネシアへの投資を進めていることも、インドネシアの生産増につながっている。

 一方で世界のEV向けバッテリーはニッケルやコバルトを使わないリン酸鉄リチウム(LFP)電池のシェアが急拡大しており、EV分野でのニッケル需要は当初の期待を下回りつつある。

 INSGは既に10月、2024年のニッケル需給が大幅な供給過剰に陥るとの見通しを示していた。ニッケルの需給バランスの悪化は2024年も続く見通しだ。

 

関連記事: 世界ニッケル需給 2024年は239千tの供給過剰 INSG | MIRU (iru-miru.com)

 

 

(IR Universe Kure)

 

 

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