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為替相場推移 TTS 3か月
(概況)
年初は数量が前年並みの水準で推移する中、単価は上昇基調を維持し高値圏でスタート。前年に続く価格上昇の流れを引き継ぎ、年平均単価は過去最高水準圏での推移が見込まれる。
(詳細分析)
■数量動向(2026年1月アップデート)
数量面では、2026年1月単月は9万3,373トンと、前月(8万7,771トン)から増加し前月比106%となった。一方、前年同月比は93%と前年を下回っているものの、水準としては高位を維持している。
主要輸入先では、
中国塊は1万1,154トンと前月比91%でやや減少したものの、前年同月比120%と引き続き高水準を維持している。
ロシア塊は2,188トンで、前月比54%と大幅減、前年同月比も62%と低水準にとどまった。
UAE塊は2万2,381トンで、前月比99%とほぼ横ばい、前年同月比86%。引き続き最大の供給ソースとして安定した数量を維持している。
Tier2グループでは、
インド塊は6,567トンで、前月比174%と大幅増、前年同月比も112%と堅調。存在感が一段と高まっている。
マレーシア品は1万1,543トンで、前月比112%、前年同月比118%と増加し、安定した供給源となっている。
カタール品は5,007トンで、前月比99%と横ばい、前年同月比90%。
ナイジェリア品は5,749トンで、前月比110%と増加、前年同月比112%と回復基調。
「その他」は2万4,472トンで、前月比137%と大幅増となった一方、前年同月比は86%と前年を下回った。
■総括
2026年1月は、前月比では増加し輸入量は回復したが、前年同月比ではやや低い水準にとどまった。供給構造としては、UAEを中心とした中東系が引き続き主軸となる一方、インドやマレーシアなどTier2の伸長が目立つ展開となっている。特にインドは増勢が顕著で、今後の供給分散の中核となる可能性がある。一方、ロシアは減少傾向が続いており、供給構成の変化が引き続き進行している。
(表―1、グラフ―1、2)。



■数量構成比では、12月→2026年1月で、
中国は 14%→12% と低下、
ロシアは 5%→2% と大きく低下、
UAEは 26%→24% とやや低下したものの、引き続き最大シェア圏を維持した。
ナイジェリアは 6%→6% と横ばい。
マレーシアは 12%→12% で横ばい。
インドは 4%→7% と上昇し、存在感を高めた。
「その他」は 20%→26% と大きく上昇し、構成比の拡大が目立った。
総じて、1月はUAEの比率がやや低下する一方、「その他」とインドの比率上昇が目立ち、調達先の分散がやや進んだ構図となっている。
(グラフ―3)。

■金額面では、2026年1月単月は398億30百万円と、前月(371億38百万円)から増加し、前月比107%となった。一方、前年同月比は97%と、前年水準をやや下回った。
主要仕入先では、
中国塊は46億53百万円で前月比95%とやや減少したものの、前年同月比124%と引き続き高水準。
ロシア塊は8億92百万円で前月比56%、前年同月比69%と大きく減少した。
UAE塊は103億37百万円で前月比100%と横ばいながら、引き続き最大の調達先となっている。
Tier2グループでは、
インド塊は26億68百万円で前月比176%と大幅増、前年同月比も118%と高い伸びを示した。
マレーシア品は47億13百万円で前月比114%、前年同月比123%と増加し、堅調な推移が続いている。
カタール品は23億66百万円で前月比102%と横ばい圏、前年同月比94%。
ナイジェリア品は22億52百万円で前月比112%、前年同月比117%と回復基調。
「その他」は98億11百万円で前月比139%と大きく増加した一方、前年同月比は90%となった。
総じて、1月は全体金額が前月比で増加し、UAEの高水準維持に加え、インド・マレーシア・ナイジェリアおよび「その他」の増加が全体を押し上げる構図となった。一方で、ロシアの減少は引き続き目立っており、調達構成の変化が金額面でも続いている。
(表―2、グラフ―4)。


■CIF動向は12月→2026年1月で、全体平均では423円→427円へ上昇し、7カ月連続の続伸となった。為替は円安基調が続いており、ドル建てでは上昇幅はより限定的とみられるものの、基調としては引き続き堅調に推移している。
中国塊は402円→417円と上昇し、6カ月連続の上昇。
ロシア塊は397円→408円と続伸。
UAE塊は456円→462円と上昇し、高値圏を維持。
マレーシア塊は401円→408円と上昇し、5カ月連続の上昇となった。
このほか、
オーストラリアは490円→494円、
ニュージーランドは494円→501円、
カタールは458円→472円、
ナイジェリアは382円→392円、
インドは402円→406円と、それぞれ上昇している。
他方、LMEアルミ地金は12月の2,875ドル/tから1月は3,148ドル/tへ大幅上昇し続伸。
LMEアルミ合金は2,509ドル/tで横ばい。
総じて、1月は主要調達先でCIF価格が総じて上昇しており、地金高と円安を背景に、輸入コストは引き続き上昇圧力の強い局面にある。
(グラフ―5、6、7)。



主要税関別数量・CIF(JPY/Kg)実績 ( )内は前月実績
主要国別税関別数量・CIF(JPY/Kg)実績 ( )内は前月実績
■今後数カ月の展望(アルミスクラップ・二次合金原料)
足元の動きを総合すると、数量・価格ともに「高水準維持+構成変化」が並行する局面に入っている。今後数カ月は以下の方向が想定される。
________________________________________
①数量面:高位横ばい~やや増加基調
1月は前月比で回復しており、需要自体は底堅い。
とくに
• UAE中心の中東系は安定供給
• インド・マレーシアなどTier2の増勢
が続いており、供給の多極化が進行。
一方でロシアは減少基調が続いており、
→ 地政学要因による供給シフトは継続
→ 数量は「急増はないが、高水準維持」が基本線。
________________________________________
②構成:分散化がさらに進展
構成比では
• UAE:依然主軸
• インド・その他:拡大
• 中国:相対的に低下気味
• ロシア:縮小
→ 「中東+新興(インド・東南アジア)+その他」への分散構造が定着
これは一時的ではなく、
→ 中期トレンドとして継続する可能性が高い
________________________________________
③価格(CIF):上昇圧力継続だが鈍化の可能性
CIFは7カ月連続上昇、
さらに
• LME:3,100ドル台へ上昇
• 円安継続
→ 短期的には上昇圧力が残る
ただし
• スクラップ価格は既に高水準
• 需要側の採算制約
→ 上昇ピッチは徐々に鈍化し、横ばい圏に移行する可能性
________________________________________
④金額:数量+価格の複合で高止まり
金額は
• 数量回復
• 価格上昇
の双方で押し上げられており、
→ 当面は高水準維持
ただし、価格の伸びが鈍化すれば
→ 増加ペースは落ち着く見込み
________________________________________
⑤リスク要因
• LMEの急変動(特に中国需要・金融要因)
• 中東情勢(UAE依存の高さ)
• 為替(円安→コスト上昇)
• 東南アジアの環境規制強化
________________________________________
■総括
今後数カ月は、
「数量は高位安定、価格は高止まり~緩やかな上昇、調達先は分散化が進行」
という構図が基本となる。
とくに、
インド・マレーシア・その他の比重上昇が市場構造の変化として定着しつつあり、従来の中国・ロシア依存からの転換が一段と進む局面と位置付けられる。
(IRUNIVERSE S. Aoyama)