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中国江西省のリチウムの都で相次ぐ操業停止 環境問題が背景?

 江西省宜春市は希少金属鉱物資源が豊富なことから「アジアのリチウムの都」と呼ばれ、現地のリチウムイオン電池と新エネルギー産業は「宝物」とみなされてきた。

 

 宜春のリチウム鉱山には無数の企業が集まり、轟音たる採掘場、リチウム鉱山を精製する陶磁器工場は、環境保護の問題ももたらしている。上場企業3社が1週間以内に江西省宜春市の炭酸リチウム生産ラインの生産を一時停止したことが、外部の注目と憶測を呼んでいる。

 

 

 永興材料はこのほど、現地の環境保護調査に協力して生産を一時停止したというニュースが業界関係者の注目を集めている。事の発端は江西省高安市が日常的なモニタリングで錦江水源の水質異常を発見したことで、生態環境部門が川上・川下で調査作業を進めている。SMMによると、今回の主な調査地域は上高、高安、宜豊など。このうちすでに臨時生産停止を発表している炭酸リチウム製錬企業は、永興新能源、天成リチウム業および領能リチウム業だ。

 

 永興新能源は永興材料の子会社で、天成リチウム業は康隆達の持ち株子会社、領能リチウム業は鞍重株式の持ち株孫会社だということ。一方、永興新能源は環境保護調査への協力による臨時操業停止を明言したほか、残りの2社はいずれも公告の中で上高県ハイテク産業パークのインフラアップグレード改造(嘉美路改造工事)への協力を理由に、臨時操業停止を予定していると言及した。

 

 また、これらの企業は期せずして操業停止期間中に設備点検と施設保守を行うことを決定し、操業再開後に各生産を十分に効率的に展開できるようにした。

 

 上記の企業では、永興マテリアルズが11月29日昼に発表した後、一時ストップ安となった。その後、同社は深セン証券取引所から具体的な生産停止の影響状況の説明を求める関心書簡を受け取った。12月2日、永興材料は『深セン証券取引所関心書簡への回答延期について』という公告を発表し、その中で同社が関連の作業を進めていることに言及し、2022年12月9日までに回答作業を完了するまで延期することを申請した。

 

 一方、永興材料は今回の生産停止の具体的な影響状況に言及していないほか、その後に臨時生産停止を発表した領能リチウム業(鞍重股份)、天成リチウム業(康隆達)はいずれも発表で1日当たりの影響量を示している。領能リチウム業によると、今回の生産停止により、炭酸リチウム当量換算で1日当たり約20トンの減産となり、売上高への影響は1日当たり約1100万元になる見通しで、全体的な売上高および財務への影響は現時点では正確に予測できないという。一方、康隆達の管理者は、「天成リチウム業の生産・点検が中止され、炭酸リチウム換算で1日当たり約25トンの減産が見込まれる。全体的な売上高と財務への影響は現時点では正確に予測できない。同社の2022年第4四半期の経営業績に一定の悪影響を及ぼす見通しだ」と述べた。

 

 公開資料によると、天成リチウム業の2022年1~9月の炭酸リチウム換算当量生産量は2930トン。一方、上場企業の純利益の95%を占める存在である永興新材料は、2022年1-9月期の炭酸リチウムの販売量が13770トンに達し、上場企業の株主に帰属する純利益が40.32億元に達した。

 

 注目すべきは、SMMによれば、上記の3地域のうち、高安はセラミック生産ラインの改造リチウムスラグリサイクル企業の集中地である。このような企業はにがり中間品の形式で製錬企業に販売されると同時に、多くのリチウム塩製錬所の原料源の一つでもある。SMMは、環境調査の影響で、高安周辺企業の一時的な操業停止が原料側からリチウム塩製錬に追加的な影響を及ぼす可能性があるとみている。

 

 現在、この事件の持続時間にはまだ大きな不確実性があり、悲観的な予想で見積もると、SMMは3000-4000トンの炭酸リチウム当量の影響をもたらすと予想している。スポット市場の影響をみると、SMMは、川下の調達需要が引き続き弱含む中で、リチウム価格の下押し傾向が比較的明確になっているとみている。しかし今回の突発的な事件の影響は、価格の下押しに一定の支えを提供するかもしれず、後場の市場ではリチウム塩価格が安定の中で下落する勢いを示すのではないかと予想されている。

 

 これまでの資料によると、錦江は2016年に川上の宜豊県の企業による汚染水の排出で水が破壊されていた。現地の報道によると、水道水の異常について調査を行ったところ、錦江川川上の宜豊県の工業パークの一部企業が除染したため、上高県の水道取水口が污染されたと判断された。最終的な結果として宜豊県は違法汚染物質排出企業5社を閉鎖し、うち企業経営者2人が行政拘留された。

 

 しかし、現時点で上記の事件の具体的な原因ははっきりしておらず、むやみに推測することもできないので、今後は公式な情報や発表を待つ必要がある。

 

 

(趙 嘉瑋)

 

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