エンビプロHD スタンダード市場への市場区分変更を申請
6月27日、株式会社エンビプロ・ホールディングスは東京証券取引所に対し、これまで上場していたプライム市場からスタンダード市場へ区分変更申請を行った事を発表した。
同社は、2025 年2月 13 日に公表した「プライム市場の上場維持基準への適合に向けた計画に基づく進捗状況及びスタンダード市場への市場区分変更申請に向けた準備開始に関するお知らせ」に記載のとおり、プライム市場の上場維持基準不適合による改善期間入りを待つことなく、市場区分申請の準備を進めてきていた。そして本日、東京証券取引所に対し、スタンダード市場への市場区分変更申請を正式に行った事を通知したとの事である。
同社はこれまで、「①中期経営計画の着実な遂行」、「②株主還元施策の実施」及び「③IR 活動を含む情報発信力の強化」の3つを掲げ、2025 年6月末までにプライム市場の上場維持基準を充たす為に、流通株式時価総額の向上に取り組んできていた。しかしながら、当社の利益創出力への評価及び成長戦略実現への期待を得る事ができず、現時点では基準達成が困難であると判断した為であるという。
現在同社は、3つの重要戦略事業「焼却灰からの金銀滓回収事業」、「リチウムイオン電池リサイクル事業」及び「廃プラスチックのケミカルリサイクル事業」を明確化し、グループを挙げて事業ポートフォリオの転換に注力している最中である。今後は、スタンダード市場への市場区分変更をきっかけとして、エンビプロらしい成長を志し、骨太でレジリエンスに優れた組織で次の飛躍の舞台を創っていくとの事だ。その上でこれら重要戦略事業を着実に成功させ、企業価値の向上を図り、中長期的な成長を通じて再びプライム市場に挑戦することを目指していくとの意気込みであった。
(IRuniverse Ryuji Ichimura)
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